09 July 2004

PFFクロージング。

暴力的な暑さ。日中はエアコンをつけることを自分に許し、快適な部屋でちょっとだけ作業した後、すっかり通っている状態の日比谷シャンテへ。前『新しい人』の上映の時テアトル新宿に夜な夜な通っていた時、駅から劇場までの道すがら、妙な無感覚におそわれたことがあったが。なんなんでしょうね。「映画館に通う」ということに呪術的な意味合いでもあるのだろうか。いや無い(反語)って自問自答している場合ではなく『運命じゃない人』。開場してから入ったのだがあまり人がいない。こりゃ好都合とばかりに涼しい劇場でうとうとし、開幕ベルで目を覚ますと大入り満員。そりゃそうか。

実はこの映画、『新しい人』に出演していた役者のagがエキストラに出ていると聞いていた。それはレストランのシーンらしいので、ほぼ冒頭に配置されているそのシーンに注目していたところ、出てる出てる。ていうか主演・中村靖日さんのヌケ(奥側の席)で2分くらい写りっぱなしではないか。なんかマズいことしないか気掛かりで、そのシーンだけ台詞聞いてなかった。すいません。
でも(言い訳じゃないですよ)そういう「聞き逃し」ぐらいちょっとしたところで、この映画の構築感は崩れなかった。時制パズルが非常に巧みで、しかも各々のキャラクターを描き出すことと完全にシンクロしている。巧い。
終映後の舞台挨拶で、主演の一人である霧島れいかさんが「監督は『運命じゃない人』じゃない運命の人。一生忘れない」という意味の発言をされていたし、中村靖日さんにおいては「クランクアップの後少し泣きました」とのこと。そりゃあ役者冥利に尽きたのだろうし、監督冥利にも尽きるなあと思った。
楽しい現場。それ以外にいったい何が要るのだろう。ええなー。

明日は表彰式と受賞パーティ。パーティは大の苦手だけれど、今年はいろいろとPFFに関わったので行こうと思う。会場のすみっこで目を泳がせている色白で痩せた呪怨小僧みたいのが俺ね。

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