27 November 2004

変声期。


もう有名なこのニュースなのだけど、自分は屋号を「スモールライト・ピクチャーズ」と借用しているくらいの藤子まんが信奉者なのでちょっと触れさせてもらいます。

「さしあたって感慨はない」というのが本音なのです。

いや、もちろん黄金の5人組の声優さんたちであり、キャラクターたちの声は大山さんはじめちょっと代替不可能なくらいまで定着しているのであり、25年間続けてこられたのも降板を決意されたのも偉業としか表現しようがないです。

でも自分はアニメの『ドラえもん』には全く感情移入できずじまいでした。放映開始の時には物心ついていましたが、言ってみれば自分は25年間、動いて喋るドラえもんたちに違和感を抱き続けていました。テレビでやってるのは自分の考えるドラえもんではない。声、動き、色、カット割り、全部違いました。あんなのオレのジャイアンじゃないやい!などと。

『のび太の海底鬼岩城』までは劇場に連れていってもらった記憶があります。原作長編も入手して隅から隅まで読み、映画との相違点をチェックしていました。映画は楽しめました。でも震えるほどの興奮はありませんでした。脚本を藤子先生自ら手掛けられていたことも知っていましたが、原作を読んだ時に感じた興奮は映画では味わえませんでした。

違和感はどうしても拭えなかったのです。映像になった時点でもう別のものでした。自分はまんがのドラえもんに脳内飛躍を開発されたのであり、アニメはその表現手法を確認するものでしかありませんでした。そして、アニメはまんがに比べて脳内刺激度が数歩劣っていたように思えました。

まんがはアニメ化を前提として描かれていたものでもあるでしょうし、アニメ放映によって広く作品を子どもたちに知って欲しかったという藤子先生の意思は尊敬していますが、今回の声優陣降板に関しては何も感じません。誰に替わっても結局同じ違和感を抱き続けるのだと思います。

出木杉の声についての発表はなかったようですが、交代するんでしょうか。

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