21 September 2004

ヴイジェー

谷岡ヤスジのメッタメタガキ道講座〈アサに近いナイトメアBOX〉
ビデオメーカー 2004-02-27

by G-Tools


予告通り川崎市市民ミュージアムにて宇川直宏さんのVJとDJ TASAKAさんのDJによるライヴ・パフォーマンス「ヤスジ・鳥ビューッと!!!」を観てきた。300人入る映像ホールの半分強ほどが埋まっていた。以前、具流八郎トークショーを見に来た時は満員だったものだが、もっとも、客層はいつもと全然違うそれっぽい若人だらけ。ぽつぽつと真性ヤスジファンらしき年配の方々。そう、VJ付きのパフォーマンスだというのに座って鑑賞するイベントであった。

宇川さんのVJを初めて見たわけだが、まずそのアナログ感覚にグっときてしまった。だしぬけに見せられた素材が某テレビ番組(もしかしてちょっとまずいので伏せておく)のエアチェックテープなのである。谷岡ヤスジさん本人の、線を描く手もと。「原稿にインクをこぼしてしまって絶叫する」という自己言及まんがの再現ドラマ。谷岡さんの小芝居の表情のアップになると画面が停止、スクラッチ、リピートされながらCGがぐりぐり動く画面と激しくカットバックされて…といった具合に。宍戸錠さん演じる「鳥」が「アサ〜〜〜〜!!!」と叫ぶ実写映画『谷岡ヤスジのメッタメタガキ道講座』の各シーンがチッカチカのCG画像と激しくミックスされながら進む。半裸の男女がベッドの上で折り重なる画に「松葉崩し見せろよ」という少年の台詞が延々とリピートされ、さらに幕の内弁当の梅干しが重なるシークエンスにただならぬものを感じる。まったく映像ごころを刺激されるではないか。意味もなく編集したくなるよ!ファイナルカットか何かで。
宇川さんは映像の緩急をつけるときに手元の何かをはげしくスクラッチしていたので、ことによればそれはノートパソコンのトラックパッドだったのかも知れないが、それとは別にVHSのデッキが何台も積み重なっていたのを発見、変なところで共感をおぼえる。やっぱ映像素材っていうと「データ何ギガ」じゃなくて「テープ何本」なんですよオレら。うん。
もしこれが立って見るイベントで酒入って(呑めないが)煙草とか足元でもみ消し自由とかだったら何時間でも飽きなかったかもだが、映画を観るように座っていると正直長過ぎたというのも事実だけど。
VJも面白そうだなと思った。ウチのスタッフである松下藍などは熱心にVJをこなしていると聞くが。もちろんクラブ恐怖症なので自分は見たことはないのだが今度お手並み拝見してみようか。奴の自宅とかで。

なお、冒頭に掲げたDVDが本日元ネタになったものと思われる。宇川直宏さんが監修を担当。

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