16 September 2004

いろんなじいさん

昨夜たまたまつけた国営放送で、『ファンタ爺さん』という楽曲と出会う。
藤子マニアになら『ノスタル爺』は有名。
理系大学出身の「サイコロ爺」、夜空を眺め自分なりの星座をつくったりする「アストロ爺」、とにかく元気いっぱいの「エナ爺」などネタは遍在しているというのに、あえて「ファンタ爺さん」なのだ。何かを感じる。
まさか…オレのテーマソングなのか?と思った。
エディ・マーフィーはPRINCEの『Delirious』を勝手に自分のテーマソングと決めていたという。
ならばオレにだって、脳内テーマソングがあってもいいはずだ。
「ならば」とはいったいどういう理屈かよくわからないが。



元NHKの名アナウンサー・塚越恒爾(つねじ)が、こどもに語り聞かせるために創作した「ファンタ爺さん」のストーリーから、心優しいうたが生まれました。
[みんなのうた]



コッコとコッカ、大空を飛ぶことを夢見る二羽のチャボの兄弟が、飼われていたケージを飛び出し森へと逃げ出す。森の木々や動物たちと出会い、ファンタ爺さんと出会い、そしてやがて空を飛べるようになった弟のコッコは、未知の世界を求めて大空へと旅立つ。
[ファンタ爺さんのうた]


塚越恒爾さんについて調べたところ、現在、対話総合研究所(C.D.L.)所長であられ、「つかつね」のハンドルネームでサイトを運営しておられる。
[音の日本語マンダラ]
創作ファンタジーも気になるが、日本語の発音に着目したコンテンツ、特にオノマトペについてが気になる。言葉の発音について数々の例示がされており、特に促音「ts」の例示にはしびれた。以下に引用してみる。

あっとおどろく、おっとどっこい、やっとこさっと、わっと泣きだす、
かっとなって、きっと居直り、「きっとだね」と念をおす。
ぎゅっと握って、ぎょっとなって、ぐっと我慢、じっと我慢、
ずっと我慢、ざっと見て取り、ぞっとする。
さっと引き上げ、そっと出て、さっさと帰り、すうっと消えた
ちっとやそっとで済まない、もっと出せ、ぱっと出せ、むっとするな、ぬうっと立ってるな、
だっと、どっと疲れが出てきたぜ、ぱっとやって、ぺっと唾はく、
ぷっと吹き出す、ぽっと出の、せっせと、さっさと、とっとと、


促音の例示だけでこれだけの物語を語れる方はそうはいない。
いやが上にも『ファンタ爺さん』の物語に期待がたかまるわけだが、問題は、「ファンタ爺さんとはだれか」ということだ。
著作権の関係からか詳しい歌詞が見つからないので想像するしかないが、塚越さんのことであったらどうしよう。
あまねく遍在するオレたちを代入可能な歌だったらいいのだが。

そういえば最近、PRINCEは『ミュージコロ爺』というアルバムを出した。

Musicology
Prince
NPG/Columbia 2004-04-20


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