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Saturday, January 01, 2005

[解説より]

「トニー滝谷」の撮影があった夏。ぼくは、現場でカメラを回した。
雨が降らなくて、風が強くて、火星が月に接近した夏に、映画は郊外のステージの上で作られていった。
主人公達の住む部屋も、バーも、ほとんど何もかもが、そこで撮影された。
そこには、いつも風が吹き渡り、太陽の光が溢れていた……。


晴れた家
Sunny Home


トニー滝谷の家の中は、ずっと晴れていました。
映画「トニー滝谷」のやさしい瞬間を綴ったメイキング・ドキュメンタリー。

映画『トニー滝谷』は、市川準監督が長年温め続け、遂に実現させた村上春樹による短篇「トニー滝谷」(文藝春秋社刊『レキシントンの幽霊』所収)の映画化です。主演にイッセー尾形、宮沢りえをはじめ、ナレーションに西島秀俊、音楽に坂本龍一という日本映画界でこれ以上ない豪華スタッフ&キャストが奇跡的に実現しました。『晴れた家』はそんな『トニー滝谷』が映画となるまでの軌跡を、村松正浩監督が映像に残したメイキング・ドキュメンタリーです。
 
横浜の小高い丘の上に建てたステージで、映画「トニー滝谷」は撮影されました。強い日差し、吹き渡る風、月の光…そこは空の下でも、部屋のなかでもありました。
2003年夏の二週間、横浜市緑区の高台にある環境事業局空き地で、映画『トニー滝谷』の撮影は行われました。真夏の暑い陽射しの中、みんながステージと呼んだその場所は、ときには主人公トニー滝谷の仕事部屋となり、ときにはトニーがA子へプロポーズをする公園となり、様々な場所へと姿を変えていきました。オープンセットのために、暑さとの闘いや飛行機の音による中断もありながらも、撮影期間中すべての日が太陽の光に恵まれるという、素敵な奇跡ももたらされた。「トニー滝谷」のなかで感じられるその心の風は、本当に部屋のなかで吹き渡っていたのです。

イッセー尾形はトロンボーンを奏で、宮沢りえは真っ直ぐ空を見上げていた…。みんなが体験した夏休みのような日々。
そこにはやさしく、ゆるやかな時間が流れていました。

夏休みの日々を過ごす子どもたちのような柔らかな笑顔、そして本番での緊張した面持ち、出演者やスタッフの様々な顔を覗くことができます。自転車に乗ったり、役者の演技に嬉しそうに微笑む市川準監督、空き地でトロンボーンの練習に励んだり、一人芝居の舞台のようなステージで演技に挑むイッセー尾形、そして息を弾ませるシーンで駆け足をしたり、ふと花を見つめる宮沢りえの姿がそこにはありました。緊張からほんの少し解き放たれるリラックスしたひとときを、ここで共有することができるのです。

シンク』の村松正浩監督が映像にとらえた、映画の体温と内に秘めた激しさ。
監督作『シンク』でぴあフィルムフェスティバルグランプリに輝き、一躍注目を浴びた村松正浩が、撮影現場に一人乗り込み、メイキング撮影に挑みました。市川監督やスタッフ、そして出演者との距離を、徐々に縮めながら、少しずつ少しずつ近づいてゆくその映像は、現場のリアルな空気を届けてくれます。ナレーションは、『トニー滝谷』にも出演した『ばかのハコ舟』『リアリズムの宿』の山本浩司。市川監督が最も撮りたかったというB子が衣装部屋で泣くシーンで起こる出来事をはじめ、現場でしか体験できない様子が村松監督によってドキュメンタリー作品として残されました。





市川準監督作品『トニー滝谷』メイキング・ドキュメンタリー『晴れた家』

村松正浩監督作品

出演=市川 準 イッセー尾形 宮沢りえ
『トニー滝谷』現場スタッフおよびキャスト

ナレーション=山本浩司
製作=橋本直樹 米澤桂子
プロデューサー=石田基紀
アソシエイトプロデューサー=越川道夫
監督・撮影・構成=村松正浩
音楽=侘美秀俊
整音=古谷正志 水谷正治
編集=樋口慎祐
撮影応援=市川啓爾 長谷川幸治 松下藍
映像素材提供=イッセー尾形・ら
編集協力=石原史香
製作=ウィルコ
配給=ウィルコ+スローラーナー

(2005年/DV作品/長篇作品/カラー)




ぴあフィルムフェスティバルでのプレミア上映:
2004年7月5日(月)
於: 日比谷・シャンテ シネ
終映後、村松監督によるティーチインがありました。
※<終了しました>




劇場公開情報


テアトル新宿 [詳細]
2月5日(土)〜3月4日(金)
連日21:00より1回上映
当日:一般・学生:¥1,500、シニア:¥1,000
『トニー滝谷』半券割引:¥1,200 (半券ご提示で一般・学生300円引き)

※前売り券は発売しておりません。
※サービスデイ〈毎週水曜¥1000均一〉。



テアトル梅田[詳細]
3月5日(土)〜3月11日(金)
朝10:25〜(11:34終) ※1日1回のみ上映

当日料金のみ:一般・大学¥1300 / シニア・高校生¥1000 
※前売券の販売はございません。

『トニー滝谷』半券割引:前売券・当日券の半券ご提示で、一般・大学生¥300引き



名古屋シネマテーク[詳細]
3月18日(金)〜3月22日(火) 20:30〜
※入場料 当日券のみ
一般・学生 1300円
会員・中・高・予備校生 1200円
★『トニー滝谷』と連続して御覧になる方は1000円均一。



HALL SPIRITUAL LOUNGE[会場]
3月27日(日)、4月3日(日)
11:00/12:30/14:30 各日3回上映
トークイベント:『いま、何だかドキュメンタリーが面白い。』
ゲスト:土田篤さん、両日12:30からの上映前

入場料:前売り1000円/当日1200円
4プラ・大丸・道新・ゲオの各プレイガイドのほか、ローソンチケットにて取扱い(Lコードは14842)
★『トニー滝谷』半券・パンフレット持参、または村上春樹さんの本や宮沢りえさん等のグッズを持参の方を割引

主催:映画よろずや、HALL SPIRITUAL LOUNGE



Tell me more!! #46[詳細]
■福岡:CAFE SONES
5/8(日)19:00 / 22:00
料金:¥1,000(要1ドリンクorデザート)

■北九州:cream
5/8(日)19:00 / 21:30
料金:¥1,500(1ドリンク付き)
  :¥2,000(デザートセット+1ドリンク付き)
  :¥2,000(フード+1ドリンク付き)

■福岡:ダーラヘストカフェ
5月下旬
料金:¥1.500(1ドリンク付き)
  :+¥1,300ディナーセット

■熊本:イクイップメントフロア
5/15日(日)、16日(月)20:30
料金:¥1500(1ドリンク付き)

■北九州:CLUTCH
5/24(火)21:00
料金:¥1,500(1ドリンク付き)

■北九州:cafe SOAP
5/25(水) 20:00
料金:¥1,500(1ドリンク付き)

■久留米:octave
5/26(木)19:00 / 21:00
料金:¥1,500(1ドリンク付き)

■長崎:エスパス
5/30(月)、5/31(火)両日21:00
料金:¥1,500(1ドリンク付き)

■大分:AT HALL
7/18(日)19:00〜 / 22:00〜 二回上映
料金:前売¥1,300、当日¥1,500
※フライヤー持参の方は前売料金にてご覧になれます!!

■福岡:プルミエカフェ
7/24(日)二回上映
16:30〜 料金:¥1,500(ケーキセット付)
19:00〜 料金:¥1,600(サンドイッチ付)

■唐津:ヌフカフェ
7/24(日)18:00〜 / 21:00〜 二回上映
¥1,500(スープ&プチパン付き)



新潟・市民映画館 シネ・ウインド[詳細]
7/30(土)
14:45開場 15:00開始 〜 17:45終了予定
『晴れた家』上映 + 村松監督トーク + 短編2本上映
シネ・ウインド会員 / ¥1000
一般 / ¥1800
当日は各¥200増

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