Skip to main content.

勝手に共同企画/『橘くんのバカ。』ができるまで(その1)


さてもう始まってしまいました短篇の配信。早いです。撮ったの先月ですから。ちょうど一ヶ月くらい前ですから。自分にしてはありえないスピードです。もっとも、この「撮って出しのスピード」こそネット配信映画のキモというか、そこにグッと来てやってみたのですから。なにをかいわんや。ですから。

ほとんど更新されない当雑記ですが、いい機会ですので(というかきっかけがないと書けない)勝手に共同テキスト企画を催してみようと思います。題して(上記)! 予めお断りしておきますが、このテキストは短篇.jp Blogの了承なく勝手にオレサイドからの記録とか感想などをネット文体丸出しでダラダラと綴るものです。先日、仕事で堅めの文章を書く機会がありましたが、たった800字を埋めるのに2日かかりました。もうネット文体から戻れません。

短篇.jp Blog: 『橘くんのバカ。』(その1)

長い長い枕から始まりましたが、要するに短篇.jp Blogに1エントリ上がるごとにオレからのポイント・オブ・ビューを書こうというものです。ハンドルネームtan-penさんに捧げてみます。テキストがこうやって相互的に参照できる利便性(あるいは迷惑性)はまさにインターネット万歳!

きっかけはメールでした。当サイトに掲載されているアドレス宛にメールが来たのです。そんなことは(ぶっちゃけ)めったにありません。

疑いました。

相手は福岡の方だという。福岡には縁の者は一人もいませんし、自分はろくに本州から出たことのない人間です。北は希望岬ですが一番西で広島。九州は外国同然です。
その上「インターネット配信の映画」とのお話。あのう、ネット配信に関して自分は随分と懐疑的でした。同業者から何件かひどい話も聴いておりました。そもそもデスクトップで映画、という気になるだろうか?と。ウチのMacで観れないんじゃないか?と。
引用元では「メールのやりとりの後」と一言でスルーされてしまいましたが、自分の中では最大限のプロファイリング能力を駆使して相手を推し量っていたのです。
結果、「やせ形でメガネでネルシャツを3色持っていて、ジーンズは卒業済み、普段持ちのカバンは黒のショルダー(常にVAIOが入っている)、二ヶ月に一回床屋(美容室ではない)に行き、音楽の趣味はストリートスライダース、携帯はドコモ、好きな食べ物はメロン」というくらいにまで読み込みました。準備万端です。もう怖くありません。会ってみることにしました。

渋谷でプロデューサー氏と初対面。「携帯はドコモ」しか合っていない風貌の方でした。聞けば自分と過去に会った事があるといいます。まったく失礼なことに、自分はビタイチ憶えていません。過去に『シンク』という映画でプロモーション活動をしていた時に、取材していただいた某クルーの中におられたということです。残念ながらテンパっていた自分の記憶には残っていませんでした。しかし!その時の『シンク』の記憶を頼りに自分に作品依頼をくれたわけですから、なんというか、こんなに嬉しいことはないじゃないですか。
もうこの時点で4割くらい自分の腹は決まっておりました。まだ立ち話の段階でしたけど。

某喫茶店に移動していろいろお話しました。企画内容の説明とか縛りの内容とか。「撮影時間は24時間で、一日をテーマにした映画」ということでした。
実は自分、すでに「短篇.jp」の存在は知っていました。そして自分なら何撮るかなーとか三秒くらい考えていました。短編は難しいです。30分ならいろいろできるけど、10分くらい? ネタ、なし。的な。
しかし自分は過去にテレビの仕事で『梨園怪談』というやつを撮ったことがありました。これは24時間で5分×5話のショートドラマを撮るという無謀な企画で、当時猿岩石だったお二人と、それに斉藤れんさんという友人の女優にお願いしてのモノクロ幽霊モノ。死ぬかと思ったけど何とか完成させた、という経験があったものですから、24Hで10分?まあ、何とかなるじゃん?と楽観的に聞いていました。それよりもネタです。今ここで、「こんな映画はどうですか?」と10個くらい提示したほうがいいのだろうか。
「それでですね」とP氏が言ったかどうかは忘れましたが、P氏はもう一個条件を出してきました。「福岡で撮りたいんですけど」。

あのう。だからろくに本州から出たことないんですけど。
撮影といえば日帰り圏内で。あるいは自宅周辺で。
みたいなオレに飛行機に乗れと?

聞けば、この作品は短編とはいえP氏が初めて手がける「映画」。なのでホームグラウンドである福岡でやってみたい、ということでした。しかもオレ監督で。
そんな情熱を見せられて断れるわけがないじゃないですか。
ネタないですけど、とりあえず一回福岡に寄せてもらって、それで考えてみてもよかですか?と聞いてみたところ、OKが出たので、その週いきなり行くことになったのでした。
(その2へ続く)←パクり

Comments

No comments yet

Add Comment

このアイテムは閲覧専用です。コメントの投稿、投票はできません。