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塚本晋也監督『HAZE』



試写で拝見。RISE Xにて。
『ヴィタール』のDVDを作るときに塚本監督にインタビューしたのですが、「肉とコンクリートしか撮ってない」と聴いてました本作。もうその通りでした。のっけから役者塚本さんの大絶叫が聞けました。久しぶりです。ビバ絶叫です。
自分が想像する最も嫌な死に方のベストテンにランクインするもので「狭い空間に挟まれたまま身動きできず餓死」というのがあるのですが、『HAZE』はそんな自分の恐怖を逆撫でするかのようにきゅうきゅうに狭い映画でした。あと暗いしすごい匂いそう。導入がまるで夢のように不条理なこともあいまって、最悪です。いえ、負の最高です。
また劇場であるRISE Xが映画と同じくコンクリート打ちっ放しで配管とか剥き出し内装なもので、まるでスクリーンの中は劇場の一部みたいな錯覚も起こり、鑑賞中何度か周囲の様子を確かめました。そしたら塩田時敏さんがおられたので、ああここは映画館なのだなと安心したものです。閉所恐怖症の人は最大限の現実感覚を発揮して観ないと大変なことになると思います。
DVX-100Aで撮られてビデオのまま上映される本作ですが、重要なファクターである「闇」は非常によく締まっていましたし、言わなければビデオだとは気付かないかもです。プロジェクターの質ももちろんですが、やっぱライティングの妙か…と勉強もさせて頂きました。

あと、もしこの映画の閉塞感を最大限楽しみたいという方は、自分が座った席がいいのではないでしょうか。見取り図を入手できなかったので簡単に記しますと、RISE X入って中央一番右。シートの列からひとつだけ離れて孤立した座席があります。右はすぐコンクリートの壁。スクリーンは全貌できるものの右前方には壁の出っ張りと配管。まるで自分だけ隔離されてる感が味わいまくれました。ぶるる。

HAZE official

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