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魂魄を徴せ!

459213222X陰陽師 12 (12)
夢枕 獏 岡野 玲子
白泉社 2005-07-29

by G-Tools

5日くらいかかって読了。書かれていることの1/2も理解できたか不明だがドラマの流れだけはなんとか掴めた。ような気が。そういや『ファンシィ・ダンス』でも最終巻付近において突然別の次元の話になってポカーンとしたような記憶が。ちなみにこの12巻で完結だった予定だけどまだ続くらしい。
ほんと岡野節絶好調もいいところで、もう神や仏のそのさらに「根源」について語ろうとしていて、ちょっと引き合いに出すのもなにかもだけど『ベルセルク』に感じたような、ああ神に戦い挑んじゃったよーというようなつまり「風呂敷拡げすぎだろ」感が、いち読者たる自分をはらはらさせる。しかし岡野版『陰陽師』は背後にものすごい「兆し」の流れを孕ませといてなお風呂敷をたたむことができるのだろうという予感も感じさせてくれて。映画『2010年』で「サムシング・ワンダフル」て散々引っ張っておきながら結局なにがワンダフルなのかわからなかったことが『陰陽師』においてはわからせてくれそう、という。それは自分が内容の1/3も理解できてない(あ、減ってる)ことと無関係ではないかもしれないが、簡単にまとめて言うと「もうわけわかんねーけど大傑作だよ。あんたすげーよ」ということなのです。
印象でいうと(印象で言うしかない)、登場人物と登場人ならぬもの全員が「なんかやばいよ」「なにか起こるよ」としか言ってないのだけど、その「なにか」の姿に徐々にフォーカスが合っていっており、もう13巻ではとんでもないものが出現してたいへんなことになるに違いない、という流れ。ああ結局何を書いてるのかわからない。1/5もわかってないようです自分は。

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